2025.02.18| PR|

中国のスマートフォン販売は2024年第4四半期に前年同期比3.2%減少しました。とはいえ、2024年で前年同期比割れとなったのはこの四半期のみです。これは、カウンターポイント・リサーチ・エイチ・ケー(英文名:Counterpoint Research HK、以下カウンターポイント社)が発表したMarket Monitorサービスの調査結果の一部です。市場動向についてアソシエイトディレクターのEthan Qi氏は次のようにコメントしています。

「この国ではスマホ市場は年の最初の3四半期はリバウンドして前年同期比成長であった。だが、勢いが第4四半期に衰え始めた。消費者は出費に慎重になっている。」

出典:Counterpoint Market Pulse Service

 

注:OPPOの数字にはOnePlusが、Xiaomiの数字にはRedmiが、またvivoの数字にはiQOOが、それぞれ含まれています。丸め誤差のため合計が100%にならないことがあります。この数字は速報値で最終版では変更になることがあります。

各メーカーの業績について、シニアリサーチアナリストのMengmeng Zhang氏は次のようにコメントしています。

「2024年第4四半期は、Huaweiが18.1%のシェアを獲得しトップの座を得た。米国による貿易規制が始まって以降、トップになるのは初めてである。中位セグメント向けのNova 13シリーズと、ハイエンドのMate 70シリーズの発売とによって、Huaweiの売上は15.5%伸びた。」

Xiaomiは17.2%のシェアをもって、2024年第4四半期の第2位となりました。第3四半期とくらべ第4四半期に大きく伸びています。これは、10月に発売されたフラグシップ機種Mi 15シリーズが人気を集めたからです。また、Xiaomiは、高級機へのシフトを今年大きく進展させました。加えて、Xiaomiの電気自動車ベンチャーのおかげでブランドイメージが高まり、それがスマホの売上も押し上げました。

Huaweiや他の中国メーカーとの競争が激しくなった結果、第4四半期のAppleのシェアは17.1%、第3位となりました。

通年では、中国におけるスマートフォンの売上は前年比1.5%伸びています。2023年は前年比1.3%の減少でした。通年ではvivoが17.8%のシェアを持って首位、これにHuawei(16.3%)とXiaomi(15.7%)が続きます。

出典:Counterpoint Market Pulse Service

注:OPPOの数字にはOnePlusが、Xiaomiの数字にはRedmiが、またvivoの数字にはiQOOが、それぞれ含まれています。丸め誤差のため合計が100%にならないことがあります。この数字は速報値で最終版では変更になることがあります。

2025年の見通しについて、中国のスマートフォン市場は低目の一桁パーセント台の成長で推移すると、カウンターポイントではみています。国を挙げてのスマートフォン補助金施策が1月に発表され、特に2025年1月の売上の刺激になりそうです。とはいえ、中国の経済状況には困難があり、2025年の中国スマートフォン市場に対しては引き続き慎重な見方をしています。

【カウンターポイントリサーチ社概要】

カウンターポイントリサーチ社(英文名Counterpoint Research HK)はTNT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化したグローバルな調査会社です。主要なテクノロジー企業や金融系企業に、モバイル、車載、AIなどハイテク市場についての週次・月次・四半期毎に、市場データ、個別プロジェクト、詳細な分析レポートを提供しています。また、ハイテク業界で経験を積んだエキスパートが当社のアナリスト陣を構成しています。

公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/