米国におけるスマートフォン市場シェア: 2024年第3四半期

BrandsQ2 2023Q3 2023Q4 2023Q1 2024Q2 2024Q3 2024
Apple55%53%62%52%52%53%
Samsung23%25%17%31%24%23%
Lenovo *9%11%9%9%12%14%
HMD2%2%2%2%1%1%
Others11%9%10%6%11%9%
  • 米国のスマートフォン出荷は2024年第3四半期に前年同期比で6%減少しました。プリペイド、ポストペイドともに需要が低迷しました。
  • Appleの出荷は前年同期比5%減で、販売に勢いがありませんでした。
  • Samsungの出荷は前年同期比で13%減少しました。Zシリーズ発売に備えた生産と出荷が前四半期の6月に始まったため、第3四半期の数字にならなかったことが響きました。
  • Motorolaの出荷は前年同期比で21%増加しました。Moto G Play 2024がプリペイドで好調だからです。結果として主要メーカーの中で一番大きなシェア変動となりました。
  • Googleの出荷は前年同期比19%増加しました。昨年のPixel 8が10月発売であったのに対し、Pixel 9は早期に発売開始できたからです。

米国におけるスマートフォン市場シェア: 2024年第2四半期

BrandsQ1 2023Q2 2023Q3 2023Q4 2023Q1 2024Q2 2024
Apple52%55%53%62%52%52%
Samsung27%23%25%17%31%24%
Lenovo *8%9%11%9%9%12%
HMD1%2%2%2%2%1%
Others12%11%9%10%6%11%
  • 米国のスマートフォン出荷は2024年第2四半期に前年同期比2%減少しました。これで7四半期連続での前年同期比割れとなります。機種交換率の記録的な低迷が続いており、それが要因です。
  • Appleのシェアは前四半期並みの52%ですが、前年同期比では3%減となっています。Apple Intelligenceが2024年下半期の売上を伸ばすのではないかと期待されています。
  • Samsungのシェアは2024年第1四半期の31%から24%にまで減りました。S24発売当初の勢いが失速したうえに、プリペイド型ではMotorolaとの競合も起きているからです。
  • Motorolaのシェアは、2024Gシリーズのプリペイド型が好調で、再び二桁%の成長となりました。Motorola RAZR 2023も、三大プリペイドキャリア(AT&T、T-Mobile、Verizon)向けで好調でした。乗り換えキャンペーンで価格を150米ドル(約3万円)に下げたことが効きました。
  • HMDは製造終了となった旧機種の代わりになる新機種がなく、第2四半期のシェアを落としました。

米国におけるスマートフォン市場シェア: 2024年第1四半期

BrandsQ4 2022Q1 2023Q2 2023Q3 2023Q4 2023Q1 2024
Apple59%52%55%53%62%52%
Samsung19%27%23%25%17%31%
Lenovo *6%8%9%11%9%9%
HMD1%1%2%2%2%2%
Others15%12%11%9%10%6%

ハイライト:

  • 米国でのスマートフォン出荷は、2024年第1四半期に前年同期比8%減少しました。これで6四半期にわたり連続で前年同期比での減少となりました。
  • キャリア各社は、引き続き、買い替え率が前年より悪化しているとコメントしています。その一方で、解約率は改善しているとしており、キャリア・機種ともに変化の少ない状態になっています。
  • Appleの2024年第1四半期のシェアは52%と横ばいでした。iPhone 15 Pro Maxがベストセラー機種になっています。
  • Samsungのシェアは31%に伸び、これは第1四半期としては2020年以来最も高い数字です。S24の好調が続いており、それがシェア拡大に貢献しました。
  • 全体として、Androidの出荷は前年同期比で減少しています。その背景には、ローエンドで淘汰が進んでいることと、キャリア各社が5G機種を優先しLTE対応機種の新発売が減っていることがあります。
  • 2024年第1四半期のスマートフォン市場シェア(出荷ベース)は以下の通りです。
    ○ Apple 52%
    ○ Samsung 31%
    ○ Lenovo 9%
    ○ HMD 2%

米国のスマホ出荷データ(2022年第3四半期-2023年第4四半期)

BrandsQ3 2022Q4 2022Q1 2023Q2 2023Q3 2023Q4 2023
Apple50%59%52%55%53%62%
Samsung24%19%27%23%25%17%
Motorola6%6%8%9%11%9%
Google4%5%2%3%3%3%
Others16%11%11%10%8%9%

  • 米国のスマホ出荷は、年末の祝祭日需要があったにも関わらず、2023年第4四半期も前年同期比で減少し、これで5四半期連続の落ち込みとなった。キャリア各社は相変わらず、買い替え率が低いこと、手持ち機種を長く使い続ける傾向にあること、を業績低迷の理由として挙げている。
  • Appleの出荷シェアは第4四半期に62%に上昇した。これは、iPhone 15を9月に発売したおかげで、同社が弱含んだ市場の影響をあまり受けなかったからである。
  • Samsungのシェアは前年同期比で17%減少した。1月末に発売したS24のおかげで、いったんは出荷が増えたものの、ローエンドのAシリーズの出荷が落ち込んだ。
  • Motorolaのシェアは増加した。その一部はRAZR 2023によって高級機の出荷が増えてことによる。
  • Googleのシェアは3%に低下した。Pixelの販売は前年比で落ち込んでいる。
  • その他のメーカーでは、プリペイドでの高いプレゼンスによってNokia HMDがシェアを伸ばし続けている。