2024.12.06| Data|

世界の半導体ファウンダリ市場シェア: 2024年第3四半期

Foundry CompaniesQ1 2023Q2 2023Q3 2023Q4 2023Q1 2024Q2 2024Q3 2024
TSMC61%58%59%61%62%62%64%
Samsung Foundry*11%12%13%14%13%13%12%
UMC6%7%6%6%6%5%5%
SMIC5%6%6%5%6%6%6%
GlobalFoindries7%7%6%6%5%5%5%
Others10%11%10%10%9%9%8%
  • 半導体ファウンダリ業界の売上は、2024年第3四半期に、前四半期比で10%、前年同期比で27%成長しました。AI需要が高いことと、中国の経済回復が速かったことのおかげです。
  • TSMCのN5やN3などの最先端ノードが、ファウンダリ業界の成長のドライバーとなっています。こうした最先端ノードを必要とするAIとスマートフォン用半導体の需要が高いからです。
  • AI以外の半導体の需要は低迷したままですが、12インチウェハーの需要は8インチよりも早く回復しています。
  • SMICやHuaHongなどの中国のファウンダリは、同じく成熟したノードを扱う海外他社よりも業績が良く、稼働率は90%台に回復しています。中国の需要回復に加え、中国国内内製化が追い風になっています。
  • 成熟したノードのファウンダリは、2025年に製造キャパシティがさらに増えることから、今後競争の激化に直面するでしょう。

 

世界の半導体ファウンダリ市場シェア: 2024年第2四半期

Foundry CompaniesQ4 2022Q1 2023Q2 2023Q3 2023Q4 2023Q1 2024Q2 2024
TSMC60%61%58%59%61%62%62%
Samsung Foundry*13%11%12%13%14%13%13%
UMC7%6%7%6%6%6%5%
SMIC5%5%6%6%5%6%6%
GlobalFoindries6%7%7%6%6%5%5%
Others10%10%11%9%10%9%9%
  • TSMCの売上は2024年第2四半期に前期比で6%増加しました。5nmと3nmの需要が高かったためです。さらに、稼働率の改善をうけて、売上総利益率は53.2%となり、同社の予想値51-53%を上回りました。
  • TSMCの2024年第3四半期売上予測値は224~232億米ドル(約36~3.48兆円)で、これは前四半期比9.5%の伸びを意味します。さらに売上総利益率は54.5%という高い予測値です。同社の通年の売上予測も、もとの対前年比+20%から+25%へと、上方修正されました。設備投資も300~320億米ドル(約4.5~4.8兆円)に上積みされています。
  • AI半導体への需要が高く、それには最先端プロセスノードが必要です。その最先端ノードでは、最新技術の必要性がより増し、製造能力不足のひっ迫が続いているため、価格はさらに上昇するとみられます。
  • 成熟したノードを扱うファウンダリにもある程度の業績改善がみられます。UMCは、2024年第2四半期に、市場の予想を超える35%の売上総利益率を達成しました。経費を細かく管理したことが効きました。
  • 最終ユーザーが在庫管理を慎重に行っており、成熟ノードの今後の見通しは不透明なままです。

 

世界の半導体ファウンダリ市場シェア: 2024年第1四半期

Source: Foundry Capacity Tracker Q1 2020- Q1 2024

Foundry CompaniesQ3 2022 Q4 2022Q1 2023Q2 2023Q3 2023Q4 2023Q1 2024
TSMC59%59%59%57%59%61%62%
Samsung Foundry*12%13%13%14%13%14%13%
UMC7%7%6%7%6%6%6%
SMIC6%5%5%6%6%5%6%
GlobalFoindries6%6%7%7%6%6%5%
Others10%10%10%9%10%8%9%
  • TSMCは、前四半期に続き2024年第1四半期も4%の売上減少となりました。主にスマートフォン市場の季節変動によるものです。また、落ち込みの一部は根強いAI関連需要で相殺されました。
  • AI以外の需要が低迷し、TSMCはロジック半導体とファンダリ業界に関する業績予想を下方修正しましたが、過去5~6四半期にわたって流通在庫の整理が進められたおかげで、成長へ転じる準備が整いました。
  • AI半導体の需要が強い(TSMC)ことと、Samsung S24シリーズの予約注文が殺到したこととによって、2024年第1四半期については、ファウンダリ業界の季節性の業績低下が緩和されたかたちです。
  • 成熟した(線幅の広い)プロセスノードを扱うファウンダリは、低い稼働率と激化する競争に悩まされています。しかし、弊社によるサプライチェインの調査によれば、全体として価格低減圧力はコントロールされた状態にあるようです。